文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

柏葉幸子『18枚のポートレイト』

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柏葉幸子小品集
植田たてり/画

日々の暮らしの中に、とつぜん訪れる不思議な出会い、驚き、感動──そこから生まれるバラエティに満ちた18のお話を集めた作品集。かっぱ、きつね、鬼、神さま、魔女……岩手の地で半世紀近く書き続けてきたファンタジー作家が折々に書いた、現代の遠野物語
https://www.rironsha.com/book/20483


 可笑しかったり、切なかったり、ちょっと不気味だったり…日常の中のちょっとした不思議がつまった掌編集。私は一気読みしたけど、1編が短いので朝の読書タイムに良さそう。植田たてりさんのすっきりとしたイラストが本の雰囲気に合っていて、とても素敵だった。やさしい家族がいる女の子が主人公の「私の家族」、オチまで楽しい「魔女のパフェ友」が特に好き。
「風待ち岬」「お地蔵さま、海へ行く」東日本大震災のことがテーマになっていてとても切なかった。

収録内容

風待ち岬
お地蔵さま、海へ行く
「にちよび、いきます」
ぬまがっぱ
パパ検定
雪だるまがやってくる
ヤバイ学園
鬼当番
仁王小路の鬼
桃の花が咲く
大坊峠の赤ん坊
ほこらの神様
海から来た子
私の家族……家族がきつねだった。優しい。
くまこ
魔女のパフェ友
ぞうぐみさん
七不思議の魔女