文字を食べる

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松田青子『東京 しるしのある風景』

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装画・本文挿画/小幡彩貴 
装幀・本文レイアウト/名久井直子

出不精な作家・松田青子が、月に一度、東京の各区に出没する理由とは? 地域にちなんだ図柄が描かれた「風景印」=「しるしのある風景」を求めて、東京の郵便局を巡る散歩がスタートする。
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309026336/


 「風景印」なんて初めて知った。
 郵便局では地域縁のものを絵柄にした「風景印」を切手を貼った紙に押してくれるらしい。この本は著者が東京23区の郵便局にある風景印を集めて回った記録を書いたエッセイ。
 全部じゃないのにこんなにあるのか! 普通の丸印だけでなく、花の形、提灯の形と変形印もあるのがおもしろい。池袋のツツジ推しにくすっとした。
 「風景印」を集める趣味はなかなかいいなと思った。エッセイを読んでみると押し慣れていない局員さんが結構多そう? あんまり頼まれることがないのかな。すごく良いサービスだと思うんだけどな。でも忙しそうだと頼みづらいかも。

 風景印集めのついでに切手集めもしたくなりそうだ。切手に風景印の図をカラーで見たいと思った。
 本書の中ではp99の大森郵便局の風景印が特に好みだった。花の形の変形印に原稿用紙に万年筆。素敵だ!

 ネットで地元にもあるのか調べてみたけど、地元の郵便局には風景印はありませんでした。悲しい…。


御朱印帳のように風景印を集めるアイテム。デザインも素敵です。