文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

荻原規子『RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日』

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装画:酒井駒子

いよいよ始まった戦国学園祭。八王子城攻めに見立てた合戦ゲーム中、高柳が仕掛けた罠にはまってしまったことを知った泉水子は、怒りを抑えられなくなる。ついに動きだした泉水子の運命は…。大人気シリーズ第5巻!
https://www.kadokawa.co.jp/product/201103000914/


 4巻までは泉水子に合わせたようなゆっくりとした展開だったんですけど、今回は随分話が動きましたね。一気に世界遺産候補の話まで出てくるとは! 泉水子たちメインキャラの心の葛藤とか丁寧に描かれていて、ちょっと切なかったり苦しかったり。泉水子が優しすぎるのがまたなんとも。

 しかし、色々とおいしい巻でもありました。まさか真澄くんとの間にフラグが立つとは。いや、それっぽい感じがないことはなかったけれども。深行くんの泉水子への気持ちは無自覚なんですね。他の男子と泉水子のやりとりの件に対する反応とか、それは嫉妬なんじゃないですかね、と言ってやりたくなります。
 泉水子は色々とままならない立場にあるけど、なんとか乗り越えてもらいたいもんです。その時はどうか深行も一緒に。
 あと、今回の件でまた高柳の印象が変わりました。あの子、今後どんな立ち位置になってくんだろう。