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読書の備忘録ブログです。

荻原規子『RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧』

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絵:酒井駒子

東京の鳳城学園に入学した泉水子はルームメイトの真響と親しくなる。しかし、泉水子がクラスメイトの正体を見抜いたことから、事態は急転する。生徒は特殊な理由から学園に集められていた……!!
https://www.kadokawa.co.jp/product/201103000903/


 前巻、東京で大変な思いをした泉水子がついに東京の鳳城学園に入学。あれだけ熱心に親御さんたちから勧められていたこともあり、何かある学園なんだろうとは思ってはいたけど、やっぱり色々あるようで。泉水子同様いまいち説明されてもピンとこないこともありますが、学園内外でこれからも起きそうな騒動でなんとなく理解していくんだろう。

 舞台が新しい場所に移って、新キャラが続々登場。宗田きょうだい好きだなあ。真響も真夏も真澄も。真澄は存在が違うから別として、真響と真夏はどちらも泉水子にとっては頼もしい存在なんだろうな。一人知らない場所に来て、それでもくじけずにやっていけるのは彼らの存在が大きいに違いない。あの泉水子が引っ張られる形であれ、生徒会に入るというのもびっくりです。まだまだ宗田きょうだいはわからないことも多いですが、今後が楽しみ。お互い腹を割って、秘密を打ち明けられる日が来ればいいのにと思う。難しそうだけど。高柳くんも、今回は大変そうだったけど、これからも出てくるんだろうな。やっぱり対立はしたままなのかな。向こうから仕掛けてくる様子は今のところはなさそうだけど、もしそんなことしたら返り討ちにあいそうだ。

 新キャラといえば、留年穂高先輩はなかなか食えない感じですね。姫神のことも知ってるみたいですけど。姫神の思惑みたいなものもちょっと触れられてますけど、人を滅ぼしてしまうかもしれないってどういうことだろう。ともかく、セミナーハウスに深行が駆けつけたとこは滾りました。簡単なとはいえ、化粧を施した泉水子から目をそらす場面もなかなかでした。なんだその反応は! って感じです。
 誰を信じていいんだかわからない現状、泉水子が一番信頼できるのはなんだかんだで深行なんだろうなあ。そういうのが行動の端々に出てるように思う。

 場面としては、高柳の罠のところも印象的。手酷い怪我を負う真響と深行、突き飛ばされたおかげで大事には至らなかった泉水子。泉水子は真響が自分を庇ってくれたのだと考えていたが、違うらしく。真響も多くは語ってないけど、真響じゃないとしたら、深行しかないじゃないですか。滾ります。でも、和宮みたいな神霊的なあれかもしれないけど。和宮といえば、再登場嬉しかったです。ねちねちとした嫌味も聞けそうだ。深行と和宮の会話が楽しみです。


○角川スニーカー文庫版


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