文字を食べる

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柴田よしき『風のベーコンサンド 高原カフェ日誌』

装画:中島梨絵

東京の出版社をやめ、百合が原高原にカフェを開業した奈穂。
かつてペンションブームに沸いたが、今はやや寂びれ気味の高原にやってきたのは、離婚を承諾しないモラハラの夫に耐えかね、自分の生活を変えるためだった。
そんな背水の陣ではじめた奈穂のカフェには、さまざまな人が訪れる──。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167910471


 とある高原にある1つのカフェが舞台の滋味たっぷりの物語。本のタイトルになっているベーコンサンドはもちろんのこと、豆のカレーにクリームシチュー、ポークソテーに苺入りの淡雪羹など、登場する料理のおいしそうなこと! 夜に読むのはたいへん危険です。お腹が空きます。

 色々と複雑な思いを抱えている登場人物が多いですが、カフェを訪れるそんな彼らとカフェのオーナーの主人公の静かな交流もよかった。主人公も色々と抱えているだけあるというか。このカフェはなんか人をほっとさせる空気があると思う。ぎこちなさがいいと登場人物の1人が言っていたけど、わかるような気がする。こんなカフェに私も行ってみたいです。


★単行本