文字を食べる

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宮下奈都『羊と鋼の森』

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第13回本屋大賞大賞受賞


 初めて読む作家さんだったけど、すごくよかった。静かだけど温かな文章が好みでした。不器用だけど仕事に対してとても真摯な主人公の戸村くんには好感が持てました。そんな彼だから周りの人たちも温かいのでしょうか。
 ピアノとあまり縁がないからか、調律と聞いてもピンと来ないのですが、興味深かったし、なんだかすごく魅力的なものに感じられました。目と閉じれば、作中の登場人物たちの演奏が聞こえてくるような。ピアノの音を自由に変えてしまう調律、とても奥深いです。そういえば「羊と鋼の森」というタイトルはピアノのことだったのですね。なんか素敵な表現だなあ。


○文庫

○実写映画