青空文庫を読み倒したいがなかなか難しいので、短時間で読めるものから攻めていくという試みで読んだ新美南吉作品の読書記録まとめ。どれも短いです。童話系は短めのものが多いのでおすすめ。
タイトル50音順。大体10分以内に読めました。リストの中にはちょっと長めのものも含まれます。
書き出しの引用あり。
短時間で読める!新美南吉作品
『赤い蝋燭』
山から里の方へ遊びにいった
猿 が一本の赤い蝋燭 を拾いました。
蝋燭を花火を勘違いする動物たち。動物たちの火をつけるのを怖がるさま、火がついた瞬間どきどきしているさまがなんとも愛らしかったです。
(2013.10.23読了)
『赤とんぼ』
赤とんぼは、三回ほど空をまわって、いつも休む一本の
垣根 の竹の上に、チョイととまりました。
赤とんぼと帽子の女の子が交流する、とても可愛らしい話。ちょっと甘酸っぱかったです。
(2013.11.05読了)
『あし』
二ひきの馬が、まどのところでぐうるぐうるとひるねをしていました。
足が痺れて感覚がないので、足が盗まれてしまったと勘違いするお馬さん。ちょっとお馬鹿な馬が可笑しくて、また可愛かったです。
(2013.10.23読了)
『飴だま』
春のあたたかい日のこと、わたし
舟 にふたりの小さな子どもをつれた女の旅人 がのりました。
お侍さん! 一つの飴玉を欲しがり騒ぐ子どもたちに対して、お侍さんがしたまさかの行動についにこにこしてしまいました。
(2013.10.23読了)
『うた時計』
二月のある日、野中のさびしい道を、十二、三の少年と、皮のかばんをかかえた三十四、五の男の人とが、同じ方へ歩いていった。
「うた時計」はオルゴールのこと。綺麗で切なくて、でも心が温かくなる不思議な味わいのあるお話。
(2013.11.02読了)
『売られていった靴』
靴屋 のこぞう、兵助 が、はじめていっそくの靴 をつくりました。
自分が作ったものがどういう風に使われるのか。思い入れもあるし、気になっちゃうのはよくわかる。それが初めてのものだったら尚更。でも、ちょっとやりすぎかも。可愛いけれど。
(2013.11.05読了)
『丘の銅像』
丘 のふもとの、うつくしい平和な村に、ハンスという、詩人 が住んでいました。
過去の偉業もこんなにあっさり忘れられちゃうんだなあと思うとなんか寂しいいうか。使いまわされる元の銅像のことを思うと不憫な気もするけど、立派な鐘になったのなら本望だろうか、と思ってみたり。
(2014.02.02読了)
『狐』
月夜に七人の子供が歩いておりました。
晩に下駄を買うと狐に憑かれるという迷信を聞いてから、ぎくしゃくしてしまう子どもたち。幼い頃にはありがちだなあと思いつつ、本当に狐になってしまうのではと心配する文六に対する母の受け答えにじんわり。深い愛を感じます。
(2015.06.01読了)
『たけのこ』
たけのこは はじめ じびたの したに いて、あっち こっちへ くぐって いく もので あります。
素敵な音色に誘われて土から顔を出したたけのこ。ほのぼのしました。
(2013.10.23読了)
『手袋を買いに』
寒い冬が北方から、
狐 の親子の棲 んでいる森へもやって来ました。
教科書に載ってたんだったかな? 懐かしく読みました。子ぎつねがたいへん愛らしいです。無事手袋が買えてなりよりです。手袋屋さんがいい人でよかった。やっぱり人間はいいものだけではないので。
(2014.02.02読了)