文字を食べる

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藤野恵美『初恋料理教室』

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装画:中島梨絵

京都の路地に佇む町屋長屋では、謎めいた老婦人が男子限定の料理教室を営む。美味しい料理が心の空腹を温かく満たす連作短篇集。
(引用元 https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8101308.html


 おいしい料理は心を豊かにするっていうのがわかるような、読後優しい気持ちになる話でした。
 料理教室(※男子限定)に通っている4人の生徒とその先生・愛子先生の話がそれぞれ書かれているのですが、どの話にも思いやりの姿勢が書かれていて、すごく温かでした。涙腺にくるような話もあったり。女装しているミキさんに対して、佐伯さんのみ「若い女の子」だと勘違いしていることが話でわかって、そこには少し笑ってしまったけど。智久とヴィンセントの恋が順調で何よりでした。
 料理の描写もどれもおいしそうでした。巻末に話のメインになった料理のレシピもついてたので、試してみたいです。愛子先生がやってる料理教室みたいな教室なら通ってみたいなあ。

★単行本の装画も好き