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東川篤哉『放課後はミステリーとともに』

装画:カスヤナガト

霧ヶ峰涼はエアコンみたいな名前だが、カープファンにして鯉ヶ窪学園高校探偵部の立派な副部長である。探偵部とはもちろん、探偵小説愛好のみならず、実地に探偵活動を行うのを旨としているのは言うまでもない。ところで、鯉ヶ窪学園とその周辺にはなぜか事件が多い。それらを紹介しよう。
https://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-55146-3


 主に学園が舞台のミステリ。話の雰囲気というか展開好き。主人公とその他キャラのやり取りがおもしろかったです。著者、編集部から「作品のミステリーの仕掛けを堪能するために第1話から読んでください」と冒頭に書いてあったけど、読んでみてその言葉の意味がわかりました。確かになあと思う。第1話から読まないと1話の仕掛けがちょっとわかってしまう。でも、よっぽど途中から読むなんて人はいなさそうですが。

 主人公のことをあまりネタバレすると作品が楽しくなくなるので、感想書きづらいですね。奈緒ちゃんとか荒木田くんとか足立くんとか先生たちとか個性的なキャラがたくさん。くすりと笑ってしまうことも多々ありました。各話にそれぞれタイトルがついているのですが、1話目と最終話にある「屈辱」が主人公にとって同じことに対してだというのがおもしろい。しかも、その内容は反対という。これもひとつの仕掛けなんですかね。
 主人公の霧ケ峰涼は探偵部に所属しているということですが、その探偵部の活躍は全くなかったようなものなので、そちらもちょっと気になります。主人公も探偵役をしっかり務めたかというと、少し疑問も残りますし。関連シリーズでは活躍があるのかな。おもしろかったのでその関連シリーズも読んでみたい。


内容
 霧ケ峰涼の屈辱
 霧ケ峰涼の逆襲
 霧ケ峰涼と見えない毒
 霧ケ峰涼とエックスの悲劇
 霧ケ峰涼の放課後
 霧ケ峰涼の屋上密室
 霧ケ峰涼の絶叫
 霧ケ峰涼の二度目の屈辱


★ジュニア文庫版