文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

宮野美嘉『死にたがり姫事件譚 黒猫に捧げる愛の話』

  当サイトの記事には、広告・プロモーションが含まれます

絵:増田メグミ

王立学校に編入することになった国王の孫娘ユキハは、「死にたがり姫」と呼ばれる変わった少女だった。
(引用元 https://www.shogakukan.co.jp/books/09452256


 変わったタイトルだなあと思って手にとった本でしたが、内容もかなりぶっ壊れてました。登場人物の誰にも共感することはありませんでしたが、それでも楽しく読めました。好き嫌いわかれそうな本かも。

 「死にたがり姫」というタイトルと違わずに殺してくれと迫ってくる女の子。ヤンデレ小説なのか? とも思ったけど、そう括るのもなんか違うような気がします。うん、違うな。
 それはさておき。「死にたがり~」の設定だけでも怖いというか、おかしな子って感じなんですが、それでもなぜか可愛く感じるのがこのヒロインの不思議な魅力かもしれません。死にたがる理由もわかるとなんだか切ない気持ちになります。
 レーベルがレーベルなのでもっと濃い恋愛ものかと思ってたのですが、恋愛要素は割とあっさりめでした。でも、ある意味究極の恋愛のかたちなのかも? ちょっと哲学的な感じにも思えたり。ユキハとジン、一緒にいることで2人がどう変わっていくのかは興味あります。