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成田良悟『バッカーノ!』シリーズ その3

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 成田良悟著、『バッカーノ!』シリーズの読書記録、11~14巻分をまとめました。全シリーズ読破できていません…。いずれはとは思いますが…。
 
 イラスト:エナミカツミ

バッカーノ!』シリーズ

バッカーノ! 1705 The Ironic Light Orchestra』

 バッカーノの外伝。
 いつものような派手なアクションは少ないものの、話の軸にある奇妙な連続殺人事件、と珍しいミステリ要素が少し含まれていたりと、スパイスはきいてます。
 メインで出てくるキャラは他のバッカーノシリーズにも登場しているヒューイとエルマー、そして新しく登場したモニカ。ヒューイとエルマーは大変な過去を持っていたんですね。ヒューイのエルマーに対する認識意外はほとんど今と同じって感じで、彼らの人格を形成するまでに至ったいっぺんを垣間見た気分です。

 ヒューイは元々過去の母親絡みの事件から世界を憎むようになり、他者を必要以上に近づけないように徹底していたけど、その例外を初めて作ったのがエルマー。考えの読めないエルマーや自分が利用しようとさえ考えていたモニカに予想外な部分を見せられたり、事件の全容を知ったり……と思いがけないことが次々起こる中でうろたえるヒューイは他の場面の彼と違って人間っぽいなあと思いました。そう思うと二人は、特にエルマーはほんとに不思議な人だと思う。
 ラストでヒューイが全ての人間を敵だと見なす中で、エルマーとモニカだけは「敵」ではなく「保留」という判断にしたのがなんとなく嬉しかったです。今だと「保留」は何に変わってるんでしょうか。

 相変わらず、登場人物の多いバッカーノ。モニカ以外にもやはりたくさんの初登場キャラが出ましたが、エスペランサはとても個性的ですね。あのエルマーと機知の仲であることからもうかがえますが。ダルトン先生も食えない人です。あと、各所で見覚えのある錬金術師たちの名前を見かけますが、こんな時から繋がりはなくとも近くにいたんですね。ちょっとニヤリとしてしまいます。アイルの正体にはびっくりです。なんか全然あの人と印象が違います。
 中世ヨーロッパが舞台ということで、それが好きな私には二度おいしい話でした。舞台の雰囲気もなかなか出てますし。過去が明らかになっていないキャラはまた次に明かされるということで次を読むのが楽しみです。


バッカーノ! 2002「A side」 Bullet Garden』

 2000年代は以前のも合わせて2冊目ですね。今回はその以前のもののその後の話のようです。
 バッカーノは時間軸がちょこちょこ変わったりしますが、今までの話の中では語られなかったエピソード(キャラが何気なく語った台詞の中の出来事とか)が別の巻で語られる、というのがよくあるので面白い。フィーロとエニスの結婚式の話気になります。

 今回もまた続々と新キャラ登場しました。年代が違うということで、御馴染みのキャラは少なくなってますが、相騒々しさは相変わらず。あのキャラとあのキャラの曾孫など血縁者がちょろっと出てきたり、そこに出てくるキャラの名残ににやっとしてみたり。クローディアとかシャロンとかボビーとか。根っこの部分が彼らの血縁者たちとそっくりな気がします。「B side」はおそらく別のキャラたちが馬鹿騒ぎするのでしょうけど、そちらでは一体どんなエピソードが待っているのか楽しみです。
 今回の事件はレイルトレーサーが登場したあの電車の話を模しているようですが、ほんと今後どうなるのか。何気に舟に搭乗しているのが、あの話に出てきた面子とかぶるんですよね。面白い。
 アイザックとミリアは今のところ乗ってないみたいですが、あの時フライング・プッシーフットに乗ってなかったフィーロとエニスがなんかまた動きを見せたりするんだろうか。考えるだけならタダです。
 しかし、フィーロとエニスはせっかくの新婚旅行なのに騒動に巻き込まれて、残念というか。チェス含めてこの3人の家族は和みます。チェスの空気読みっぷりには少し笑いました。


バッカーノ! 2002「B side」 Blood Sabbath』

 てっきりCサイドがあるもんだとばかり思っていましたが、この「B side」で一応区切りが付いているようです。作者はやはりCサイドまで書く予定だったそうですね。読みたかったぜ。
 キャラの多さも相まって、ちょっと展開についていけない部分があったので、もっとじっくり書いてもらいたかったなあ。私の読解能力が低いだけかもしれませんが。
 この話で一番の山場(見せ場)は作者が書きたかったと言っていた、後書き後の余章のように思う。チェスもフィーロも喰ったという不死者、「ラズロ」もとい「フェルメート」ですが、これ一体どういうカラクリになってるんですかね。しかし、フェルメートは末恐ろしい何かがありますね。ヒューイよりよほど怖いと思う。今後の展開に期待。


バッカーノ! 1931 臨時急行編 Another Junk Railroad』

 フライング・プッシーフットに乗り合わせ、一連の事件に関係した人たちのあれやそれやが語られている本。クレアとシャーネの後日談は気になっていたので、話として読めてよかった。この2人はフィーロとエニスとはまた違った微笑ましさがあります。あと、ラッドの知られざる過去に少し触れられていて、ちょっとだけラッドがわかったような……いや、やっぱりわからないや。
 他にも御なじみのアイザックにミリア、ジャグジーとその仲間達、グラハム周辺、無賃乗車していたレイチェルなどオールキャラで楽しかったです!


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