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読書備忘録ブログです。

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初野晴 ハルチカシリーズ

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 初野晴ハルチカシリーズの読書記録(『惑星カロン』まで)をまとめました。
 自分が楽しむために、角川文庫、角川つばさ文庫、単行本の書影をそれぞれ載せています。

 高校生が主人公。吹奏楽部。

 角川文庫 装画:山中ヒコ(丹地陽子verもあったらしい)
 角川つばさ文庫 絵:烏羽雨
 単行本 デザイン:坂野公一

ハルチカシリーズ

『退出ゲーム』

廃部寸前の弱小吹奏楽部で、吹奏楽の甲子園普門館」を目指す、幼なじみ同士のチカとハルタ。だが、さまざまな謎が持ち上がり……各界の絶賛を浴びた青春ミステリの決定版、”ハルチカ”シリーズ第1弾!
(引用元 https://www.kadokawa.co.jp/product/201003000171/


 高校生2人がメインの青春ミステリ。「結晶泥棒」「クロスキューブ」「退出ゲーム」「エレファンツ・ブレス」の4つの話が収録されています。話が進むごとに廃部寸前の吹奏楽部に部員が集まていくのがなんだか良いです。ただ謎を解くだけではなく、謎の関係者(事件?の当事者)の抱える問題を和らげるというか、解決することによって癒すというか、そんなところも良いなと思う。

 話としては全面白のルービックキューブが登場する「クロスキューブ」が印象的。白のキューブの仕組みには感心したし、姉と弟の話には感動した。
 演劇部と部員をかけて勝負をする表題作の「退出ゲーム」も面白かった。劇の中でどちらが先に自然に舞台から退出するか。初めて聞くルールにどんな舞台になるのか少しわくわくしたり。どちらのチームもうまいことお互いをかわしてて楽しかったです。
 新たな部員を確保した吹奏楽部。すでに出ている続編はたぶん2年生編、3年生編かな? 主人公達の淡い恋心だとか吹奏楽のコンクールだとか、今後がきっと書かれてるんだよな。近いうちに読みたい。
※この読書記録を書いた当時、「空想オルガン」まで刊行されていました。

角川つばさ文庫

ハルチカ 退出ゲーム (角川つばさ文庫)

ハルチカ 退出ゲーム (角川つばさ文庫)

  • 作者:初野 晴
  • 発売日: 2017/01/15
  • メディア: 新書

★単行本(リンク先は楽天。中古本です)単行本の装丁も好きだ~。



『初恋ソムリエ』

初恋ソムリエ (角川文庫)

初恋ソムリエ (角川文庫)

  • 作者:初野 晴
  • 発売日: 2011/07/23
  • メディア: 文庫

ワインにソムリエがいるように、初恋にもソムリエがいる?! 初恋の定義、そして恋のメカニズムとは……お馴染みハルタとチカの迷推理が冴える、大人気青春ミステリ第2弾!
(引用元 https://www.kadokawa.co.jp/product/201101000555/


 メインキャラたちの会話のテンポが相変わらずで楽しめました。この学校は変わった生徒が多いと思う。チカもそう思っているようだ。
 スプリングラフィ→周波数~の流れでパーカッションのメンバーを一人得ることができた吹奏楽部。普門館に間に合うか。素晴らしい音楽の才能を持つ芹澤を仲間に引き入れることができるか。
 吹奏楽部のチームワークは絶妙。この話の吹奏楽部のメンバーやっぱり好きだ。色んな性格の子がいるみたいだけど、こう上手くまとまっているというか。片桐部長結構好きです。

 スプリングラフィ→音楽の才能、技術のある芹澤登場回。
 周波数は77.4MHz→芹澤さんが気に掛けていた人物の登場回、もといカイユ登場回。ラジオ番組の謎。
 アスモデウスの視線→草壁先生が過労で倒れてしまうという一大事。理由は藤が咲高校の吹奏楽部の顧問堺先生にあり。謝罪にきた藤が咲高校の吹奏楽部部長たちへのハルタや後藤さんの台詞にはちょっと笑ってしまいましたが、事態は結構深刻で。チカ、ハルタ、カイユの活躍、教育実習生の大河原先生の言葉で真相がわかるのですが…。堺先生は本当に教え子を大切にしているんだなあと思った。しかし、あの女子生徒はなぜあの名を名乗り、あんなことをしていたのだろう。大河原先生の過去に色々あったことはわかりますが、夢諦めないみたいで良かった。
 初恋ソムリエ→初恋研究会、チカ同様胡散臭いと思ったわけですが、前回のオモイデマクラといい、一応彼らなりの研究をもとにしたものがあるよう。それが「匂い」みたいなんですが。片桐部長は初恋ソムリエこと朝霧には苦い経験があるようで。
 芹澤さんの伯母にあたる方の初恋調査をしていくが、その過程であまり触れてはいけない部分に触れそうになり。エスペラント語なんて始めて聞いたような気がする。確かに宮沢賢治の話の中にはエスペラント語と言われる言葉の響きに似た言葉が出ていたような気はするが。芹澤氏の抽象的な話は不思議で、現実なのか御伽噺なのかよくわからない感じがまた雰囲気があるというか。ただ随所にあった伏線で真相に触れそうになったときはドキッとしました。ドキッというかヒヤッって感じかもしれない。話を読んでいる時はそれがなんなのかわかんなかったんですが、巻末の参考文献見て、伯母さんが関わっていたのはこれか、と思いまたドキッとさせられました。前回もそうですけど、1つは高校生が関わるには大事になりそうなものが混ざってるんですかね。

 とその話はこれくらいで、なんだか芹澤さんがチカたちに協力的になってくれてるし、これが入部のフラグになったのでしょうか。次回作の「空想オルガン」が楽しみ。

角川つばさ文庫

ハルチカ 初恋ソムリエ (角川つばさ文庫)

ハルチカ 初恋ソムリエ (角川つばさ文庫)

  • 作者:初野 晴
  • 発売日: 2017/12/15
  • メディア: 新書

★単行本(リンク先は楽天。中古本です)



『空想オルガン』

空想オルガン (角川文庫)

空想オルガン (角川文庫)

  • 作者:初野 晴
  • 発売日: 2012/07/25
  • メディア: 文庫

吹奏楽の”甲子園”――普門館を目指す穂村チカと上条ハルタ。弱小吹奏楽部で奮闘する彼らに、勝負の夏が訪れた!! 謎解きも盛りだくさんの、青春ミステリ決定版。ハルチカシリーズ第3弾!
(引用元 https://www.kadokawa.co.jp/product/201202000130/


 ハルチカシリーズの第3弾。やっと読むことができました。相変わらずの語り口で面白かったです。ギャグパートとシリアスパート(?)も絶妙でした。

 今回はとうとう大会! ということで、地区大会→県大会→東海大会と進みながら、その合間にハルチカをはじめとする吹奏楽部のみんなが謎に遭遇、って感じで話が動きます。吹奏楽部のみんな、やっぱり好きだなあ。また一段と団結力アップしたというか。コンビネーションが。記者だという渡邊のあしらい方には笑っちゃいました。あんまり褒められたもんじゃないけど、後藤さん小動物みたいで可愛い! ボケとツッコミもいい感じでした。
 それにしても、3年生の片桐部長が部からいなくなっちゃうのは寂しいですね。今回は残念でしたが、まだまだ彼らは普門館への夢に向かって進むのでしょうし、シリーズの方もまだ続きそうですしね。OBとして登場の可能性もあるのか? 今回新たに登場したトーノやナナコとかも。新キャラといえば、ハルタのお姉ちゃんもまたなんというか突き抜けた人でした。他のお姉ちゃん2人も見てみたいです。個性的なんだろうなあ。

 次回があれば別れもありそうですが…。しかし! とうとう芹沢嬢が重い腰をあげそうですね。彼女とチカの友情の描写すごく好きです。2人はとてもいい関係だと思う。言いたいこともちゃんと言いあって、ハルタとチカとはまた別な…。今後の彼女の活躍に期待。(なんか前にも書いた気が)先生の過去もまだあんまり触れられてないので、そっちも気になります。

収録話
 序奏
 ジャバウォックの鑑札
 ヴァナキュラー・モダニズム
 十の秘密
 空想オルガン

 空想オルガンでの謎関係者にはちょっと驚きました。前作までと動揺に、やはり謎関連はしんみりしっとり切ない感じのものばかりでしたが、読後感は良かったです。

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『千年ジュリエット』

千年ジュリエット (角川文庫)

千年ジュリエット (角川文庫)

  • 作者:初野 晴
  • 発売日: 2013/11/22
  • メディア: 文庫

文化祭の季節がやってきた! 吹奏楽部の元気少女チカと、残念系美少年のハルタも準備に忙しい毎日。そんな中、変わった風貌の美女が高校に現れる。しかも、ハルタとチカの憧れの先生と何やら親しげで……。
(引用元 https://www.kadokawa.co.jp/product/321306000108/


 大好きなハルチカシリーズ第4弾。
 吹奏楽部のメンバーの出番は少なめでした。彼らの部活の様子など少なかったのは残念だけど、キャラクターたちは相変わらずでおもしろかった。ほんと変なのが揃ってますね。ブラックリストの面々の飛びぬけっぷり! また新たなブラックリストの一人が登場しましたが…素は普通というか好青年なのになあ。ちょっと残念だよなあ。でもそこがよかったり。甲田くんおもしろい。清春くんはよいこ。日野原会長も何気にいいとこありますね。
 決闘戯曲のタネにはびっくり。そんなのあり!? でもうまい考えだと思った。
 ラストのあの子は吹奏楽部に入部することになるんでしょうか。草壁先生の過去にちょっと触れたり、新たなコーチも増えたり、なんだかんだで吹奏楽部にも進展ありましたね。マレンと成島さんは他人から見て、仲が良さそう、なんですね。2人好きなので、いいことだ。今回もおもしろかった。

収録話
 イントロダクション
 エデンの谷
 失踪ヘビーロッカー
 決闘戯曲
 千年ジュリエット

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『惑星カロン

喧噪の文化祭が終わり三年生が引退、残った一、二年生の新体制を迎えた清水南高校吹奏楽部。上級生となった元気少女の穂村チカと残念美少年の上条ハルタに、またまた新たな難題が? チカが試奏する“呪いのフルート”の正体、あやしい人物からメールで届く音楽暗号、旧校舎で起きた密室の“鍵全開事件”、そして神秘の楽曲「惑星カロン」と人間消失の謎……。笑い、せつなさ、謎もますます増量の青春ミステリ、第5弾!
(引用元 https://www.kadokawa.co.jp/product/321609000352/


 待望のハルチカシリーズ第5弾です。もう続きは出ないと諦めかけていました。続きが読めて嬉しい。
 今回もハルチカらしいノリが楽しかった。話はほのぼのだったり、しんみりだったり。初めの「呪いのフルート」の話からそれぞれの話に貼られていた伏線がラストの「惑星カロン」でしっかり回収されるさまは見事です。フルートの持ち主の話にはしんみりしました。作中のデジタルツイン、惑星カロンについては思わずググッてしまいました。
 今回でまた新入部員を確保できそうですね。草壁先生の謎にもちょっと迫ったり、今から続きが待ち遠しいです。この巻では吹奏楽部のメンバーの活躍があまり見られなかったので、次はもっと見たいかもなんて思ったり。それにしても、ハルチカのキャラはおもしろいなあ。「どんまーい」って言えばいい、って言っちゃうチカちゃんが好き。チカママとの漫才も見てみたいですね。

○思わずググった単語の記事を貼っておく。
www.ntt.com

ja.wikipedia.org


★単行本

惑星カロン

惑星カロン

  • 作者:初野 晴
  • 発売日: 2015/09/30
  • メディア: 単行本


 『ひとり吹奏楽部』は積読中です…。