文字を食べる

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ローズマリ・サトクリフ『アーサー王と円卓の騎士』

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訳:山本史郎

カーネギー賞作家であるサトクリフが、アーサー王と円卓の騎士、魔術師マーリン、そしてブリテンの善と栄光を求める彼らの終わりなき戦いと伝説を、豊かな物語性と巧みな構成力、詩的な文章で彩られた魅力的な登場人物などで、美しくも神秘的な物語として紡ぎ出す。
http://www.harashobo.co.jp/book/b367753.html


 有名なアーサー王伝説ですが聞いたことあるなあくらいの知識だったので、興味があったということもあり読んでみました。この話、他の作品でもモチーフになってたりすることが多々あるんで、知ってるとなんとなくおいしい気がします。

 アーサー王物語って、1人の人物の生涯を追った1つの話というイメージを持ってたんですが、実際はだいぶ違うみたいですね。アーサー王、円卓の騎士たち個人のエピソード含めて1つの大きな物語になっているようです。また、タイトルにサトクリフ・オリジナルとありますが、この物語は作者がトマス・マロリー氏のものを元にして書いたもののようです。だから、オリジナルな展開もあるのだそうです。といっても、初めてこの物語を読むので違いなんてわからないんですが。

アーサー王の誕生
・石にささった剣
・円卓
・船、マント、そしてサンザシの樹
・湖のサー・ランスロット
・サー・ガウェインと緑の騎士
・台所の騎士ボーマン
ランスロットとエレイン
・トリスタンとイズー
・ジェレイントとイーニッド
・ガウェインと世にもみにくい貴婦人
・パーシヴァル参上

 ↑の合計13章で構成されています。それぞれの章は独立しているように思われるので、読みたい部分だけ読むってこともできそうです。

 小難しい印象を持ってたんですが、割とすんなり読めました。
 アーサー王物語は書く人によって、登場人物の名前に揺れが出るみたいですが、同じ作品の中で名前が変わるとちょっと驚いてしまいます。読んでた時はそういう仕様なのかと思って軽く流しましたけど、他に指摘されてた方を見かけたので仕様というわけではなさそう…? 版によっては訂正されてるのだろうか。