食べ物に関するエッセイの読書記録をまとめました。大体読了順です。
全体の量が増えたら、いつか国別でまとめたい気もする。
おいしいエッセイ
高山なおみ『日々ごはん 1』
なんでもない毎日が、積みかさなってゆくしあわせ。ささやかな出来事をていねいに拾い集めた、人気料理家・高山なおみさんの飾らない日常。2002年2月~8月までの日記を収録。
https://www.anonima-studio.com/books/essay/hibigohan1/
著者である高山なおみさんの個人サイトで書かれていた日記を本にしたもの。著者の仕事のこと、友人たちとのこと、日々のごはんのことが書かれています。高山さんの人柄、周りの人たちの温もりが伝わるあたたかな本でした。
日記を本で読むことはあまりないのですが、なかなか面白かったです。毎日の献立が書いてあるのが料理研究家の日記ならではなんでしょうか。献立が被らないのがすごいなあと思う。そして、その料理がおいしそうで。メニューの名前だけでも、おいしそうだなあと思ってしまう。
おまけのレシピや日記の中で紹介されるレシピはもちろん気になるんですが、さらっと書かれた料理が気になって気になって。そのレシピをもうちょっと詳しく! という気持ちになりました。
堀井和子『朝ごはんの空気を見つけにいく』
姪達への朝ごはんアンケートをきっかけに、堀井和子さんの、朝ごはんをたずねる時間がはじまった!
気になる人の、気に入った朝が、びっくりするぐらいのスピードで堀井さんちの朝に加わっていく、そんなお話と絵と写真。
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000181133
朝はいつも忙しくて、ごはんも適当に済ませがちですが、この本を読んでいたら、のんびりとした雰囲気で朝食を楽しみたくなりました。
コーヒーに紅茶にトースト…。著者自身がパン食派とだけあって、パンの話題が多めです。しかし、読んでいるとどれもおいしそうで困ります。トースト食べたい! 食器やキッチンの風景を切り取った写真もおしゃれで目にも楽しかったです。
★単行本
佐藤真『パリっ子の食卓』
フランスの普通の家庭料理をレシピと楽しいエッセイで綴ったパリの老舗日本語新聞『オヴニー』の名物連載が一冊に。今、読んでも新鮮な発見がある1995年初版の名著、新装版で復活。
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309283784/
パリの日本語新聞『オヴニー』で連載されていた、フランスの家庭料理中心のエッセイレシピ集。
フランス料理は世界三大料理として有名でもあるし、かの国の人が普段食べている料理がどんなのか気になってたりしましたが、こういったものを食べているんですね。家庭料理も結構手間がかかっているような…。でも手間の省き方などの知恵も載っていたり、興味深く読みました。聞いたことのあるレシピもあったけれど、やはり未知のものが多いですね。おいしそうなものばかりでお腹がすきます。
★単行本
鈴木奈月『南イタリアお料理歳時記 マンマのレシピ12か月』
南イタリアの家庭料理のレシピとそれにまつわるエピソードについて書かれたエッセイ。
著者の目から語られるサラさんがとても素敵なおばあちゃんでした。温かなタッチのイラストもあって、ほのぼのとした気持ちになります。紹介されているレシピもおいしそうで作れやすそうなものから試してみたいです。
野中柊『きらめくジャンクフード』
自家製ポテトチップス、早朝のピーナッツバター、初めてのベーグル。縁日の焼きそば、夏のかき氷。日米の魅惑48種のエッセイ集
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167750022
ダイエット中の人は読んではいけない本だと思う。
健康志向の食べ物がいいことはわかってるんだけど、ジャンクフードって時々無性に食べたくなります。そんなジャンクフードの魅力が詰まりに詰まった本だと思います。主食からデザートまで、どのエピソードに出てくる食べ物もおいしそう。こう、むさぼり食べたくなります。体重のこと気にせずに食べたい!
個人的にへぇってなったのはシーザーサラダの話。サラダがジャンクフードに分類されてるのもちょっと驚きましたが、シーザーサラダはシーザーさんという方が考えたものだとか。そうだったんだーって感じです。
単行本の表紙がかわいいのですが(読んだのこっち)、手に入れるのは難しそうな感じ。
★単行本
早川茉莉 編『なんたってドーナツ 美味しくて不思議な41の話』
貧しかった時代の手作りおやつ、日曜学校で出合った素敵なお菓子、毎朝宿泊客にドーナツを配るホテル、哲学させる穴……。文庫オリジナル。
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480432186/
色々な著者がドーナツについて書いたエッセイやコラムを集めた本。
あんまりドーナツがメインでないというか、名前が少し出てきただけというのもありましたが、ドーナツへの愛を感じました。ドーナツの穴についての話はなかなかおもしろかった。また、ドーナツの作り方の話は色々と参考になります。天ぷらの残りの衣でドーナツを作る、っていう話がなんか素敵。
ドーナツはスイーツではなく、おやつであるという意見を書かれていた方がいて、すごく納得しました。ドーナツが食べたくなりました。