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時雨沢恵一『キノの旅 The beautiful world』

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イラスト:黒星紅白

 主人公・キノが相棒のモトラド(乗り物)・エルメスが旅をし、この世界にある色んな国々を訪れる短編連作集。
 主人公が旅をする話というだけならどこにでもあるような気がしますが、この作品で違うがキノの訪れる国が普通と違うというのがポイントなるのかもしれません。

 キノの訪れる国、旅先で出会う人はその国独自の考え方を持っています。それは優しかったり、残酷だったり…。国の歴史もまたそれと同じで。読んでる最中になんかおかしくないかって矛盾があったりするのですが、キノは何か言ったりはしません。ただ自分のやりたいこと、自分の中のルールどおりに過ごして行くだけ。だから、読後でも読んでる最中でも結構たくさんの事を考えたりしました。哲学的というかほんと不思議な感じの話だと思いました。この独特な雰囲気が好き。おもしろかったです。

★コミック版