土地の名前にまつわる短い旅のエッセイ集。
一つ一つが2頁と短いので、読みやすかったです。ゆっくり読みたい内容。あとがきでも一日一篇、というふうに触れられていました。また、あとがきに、これくらいの長さを「葉篇」と呼んでいる、ということも書かれていました。造語ということだけど綺麗な響きだと思う。「破片」に繋がるものもありますね。
書かれていたのは知らない地名ばかりで新鮮でした。なかには話題になったこともある地名もあったけれど。自分のよく知る地名も書かれていて、ちょっとにやっとしてしまいました。
それにしても趣深い地名が消えていってしまうのは、寂しいものがありますね。色々な事情があるのは重々承知だけど、昔からあったものがなくなってしまうのは残念なものです。色々考えさせられます。
シンプルな表紙がとても好みの本でした。作中にも時々シンプルなイラストがあって、かわいかったです。