文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

水生大海『夢玄館へようこそ』

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 主人公が管理人を務めるのは夢を追いかける人が多く店を出す『夢玄館』。そのショップオーナーたちが個性的すぎて前半はちょっと辛かった。後半はそれにも慣れて、親しみもわいたけれど。主人公の母親とのあれこれ以後、モトナリはどうなったのか。やってしまったことがことなので、もう戻ってはこれないだろうが。
 最初は何も夢を持たない主人公だったけれど、最後には自分のやりたいことを見つけることができてよかった。各店舗での事件を通じて、さすがの主人公もアパートに愛着がわいたようで。おばさんの写真の件はちょっとうるっとしたもんですが、その後に来た恋の話には脱力しちゃいました。

収録
 第一話 標本
 第二話 銀の魔法
 第三話 花と器
 第四話 金魚の幽霊
 第五話 火の粉
 第六話 漆黒の缶

 

★単行本