喬林知著のまるマシリーズの読書記録の5~9巻分をまとめました。手元にある記録はこれで終わり。全巻読めてない…。
キレイな表紙が並んでいると嬉しいので、角川ビーンズ文庫、角川文庫、両方の書影リンクを貼っています。
まるマシリーズ
『閣下とマのつくトサ日記!?』
魔王ユーリ陛下に一途な忠誠を誓うギュンター閣下。彼が日々書きためていた愛と妄想の日記が眞魔国で出版されることに! 魔族三兄弟の重大な秘密が今ペールを脱ぐ…!(ホントか!?)
(引用元 https://beans.kadokawa.co.jp/product/series1/200203000383.html)
今回は番外編! トサ日記こと、ギュンターが日々の出来事もとい妄想を書き綴った日記をもとにストーリーは進みます。ギュンターの陛下への愛がいっそう伝わる話です。ギュンターが語り手を担っているので彼が主軸ではあるんですが、本編にはそれほど出てなかったかも。ユーリとヴォルフラム、グウェンダルとアニシナ、コンラッドの3組の話が書かれています。
じゃじゃクマならし
ユーリとヴォルフラムがメインの話。相変わらずヴォルフラムがわがままプーで(笑)ただ融通が利かないだけなのかもしれませんが。ヴォルフラムの画力がどの程度のものか判明した短編(笑)クマハチがラブリーでした。
ロメロとアルジェント
グウェンダルとアニシナがメインの話。こちらも相変わらずの2人で、やっぱりグウェンダルが苦労を背負って…。アニシナのぶっとびぶりには呆れを通り越して最早感嘆の域に達します。結婚が嫌だからロメロとアルジェント(元ネタはロミオとジュリエットかと)の芝居になぞらえて、偽装の芝居をしようとか。しかも恐ろしい薬を使って。アニシナの兄のデンシャムも相当ヤバそうな感じですが、アニシナの手段を選ばない恐ろしさよりはもしかしたら可愛いものかもしれません。
個人的に注目したいのはグウェンダルがコンラッドの身を心配する場面。なんか意外でした。
終わりよければすべてよし
若かりし頃のコンラッドがジュリアの魂を持って地球へ赴いた時の話。ジュリアの命が後のユーリになるんですよね。なんか不思議な感じです。コンラッドも複雑だったんだろうなと思います。地球についた時の彼は相当腐ってたみたいだし。
随分怪我してたみたいですが、地球に来る前に何があったんですかね。ちょっとぼやかされて書かれていたように思うので気になります。他の2つに比べて、この話はいやにシリアスでした。
このシリーズのテンポの良い台詞運びが好き。1つの話の終わりが「トサ」っていうのがなんか可愛かったです。トサ日記か。
★角川文庫版(+『息子はマのつく自由業!?』との合本)
『きっとマのつく陽が昇る!』
またまた眞魔国に流された魔王ユーリ。ところが刺客に命を狙われて――? 今度はユーリ友人・村田健まで入り乱れての大騒動勃発!
(引用元 https://beans.kadokawa.co.jp/product/series1/200207000193.html)
相変わらず衰えていない有利のツッコミ等笑い要素はあるんですが、今回はシリアスな場面も強く印象に残る回でした。有利もムラケンはどうなってしまうのか。というか有利同様、異世界に来てしまったムラケンって一体何者…。コンラッドの安否も非常に気に掛かります。グウェンダルまで心配しているという、ちょっと意外な一面を見たような気がします。タイトルにきっと陽が昇る、とあるので最悪の事態は回避できそうな気がするんですけどね。
そういえばギュンターもいろんな意味で大変な目にあっていましたけど、彼の場合はまあ、なんとかなりそうですよね。相手、アニシナさんだし(笑)
『いつかマのつく夕暮れに!』
ついに敵対する人間国シマロンに捕らえられてしまったおれ・渋谷有利(職業・魔王)と、友人の村田健。一方、眞魔国ではヴォルフラムたちが、おれを救出しようと動きはじめて…? 愛と正義のパワフルファンタジー!
(引用元 https://beans.kadokawa.co.jp/product/series1/200211000071.html)
ムラケンってほんと何者。すごく自然に色々と口走ってるけど、本人はちゃんとわかっているのか無意識のうちのことなのか。ラストのヴォルフラムとユーリの会話がなんか印象に残ってます。(王の資質の件のとこ)
★角川文庫(『きっとマのつく陽が昇る!』、『いつかマのつく夕暮れに!』2作収録)
『天にマのつく雪が舞う!』
魔族と敵対する人間たちの国シマロンで、四年に一度の天下一武闘会(仮)が開かれることになった。おれ・渋谷ユーリ(職業:魔王)とヴォルフラム(婚約者・82歳♂)はタッグを組んでそれに出場することに!?
(引用元 https://beans.kadokawa.co.jp/product/series1/200302000707.html)
ムラケンってすごい人物だったんですねー。自分の前世たちが生きた記憶をもっているというのはどんな感覚なんだろうか。
それとコンラッド! 生きてたってあれは喜ぶところですか。3人目ってどういうこと? 量産型? コンラッドやヨザックの過去がなんか悲しかったです。壮絶。そしてツェリさまは良いとこどり。彼女、自分の感情や欲求だけで動くような人みたいなイメージがあったんですが、やっぱり自分のやってしまったことをちゃんと反省しているんですね。
『地にはマのつく星が降る!』
おれ・渋谷有利は第27代魔王だ。おれにひきずられてこっちの世界に流されてきたはずの友人・村田健が、実はタダモノではないことがわかって……。で、おれは無事、自分の国に帰ることができるわけ!?
(引用元 https://beans.kadokawa.co.jp/product/series1/200302000708.html)
この巻で長かった(?)カロリア編も終わりです。ラストでお決まりのように水に流されて元の世界に戻るユーリがなんだか懐かしいような気もしました。実際、久しぶりだったみたいですね。
コンラッドとのことはまだ解決してないし、彼が何を目的で動いてるのかもまだ明らかにされてはないので、色々と落ち着きませんね。アーダルベルトとジュリアの関係とかまた新たにはっきりしないことが増えました。続きも楽しみです。
★角川文庫版(『天にマのつく雪が舞う!』+『地にはマのつく星が降る!』2作収録)