文字を食べる

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平田昌広『人とミルクの1万年』

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氷河期が終わった約1万年前.農耕や家畜飼育が始まり,やがて家畜のミルクを主な食料とする,牧畜という生活様式西アジアで始まった.ミルクを保存食とする工夫から,ヨーグルトやチーズ,バターなど乳製品も生まれた.ユーラシア各地に牧畜民をたずね歩く人類学者が,若い読者を牧畜と乳文化の雄大な歴史へと案内する.
(引用 https://www.iwanami.co.jp/book/b223828.html


 身近な食べ物で、当たり前に存在しているミルクにチーズにバターといった乳製品。その歴史を見ると、約1万年ほど前まで遡れるのだとか。そんな昔から人の傍にあったとは驚きです。家畜の飼育が始まり、搾乳をすることでミルクを新しい加工食品にしていく。そんな技術の発展していく過程も興味深い。乳加工とその土地の環境、習慣って密接な関係があるんですね。ミルク1つにいろんな歴史がつまってるんだなあ。
 著者のフィールドワークでの話もおもしろかった。紹介されている外国の様々な乳製品の味がとても気になります。乳酒なんてはじめて聞きました。そんな食べ物があるんですね。読みやすくおもしろい本でした。

 ★乳酒とは - コトバンク