文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

江國滋/選『手紙読本』

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日本ペンクラブ/編

一通の手紙に表れる作家の知られざる素顔や、作家同士の興味深い交友関係。名編集者・江國滋が86通の手紙を厳選し、手紙の内容ごとに寸評を加えたアンソロジー
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784062902427


 文学者の手紙を集めたアンソロジー錚々たるメンバー。内容も事務的な通知にはじまり、遺書、恋文、旅先からの手紙などさまざま。思いの丈をつづった恋文などは見てよかったのかなあという気持ちにさせられた。太宰治の嘆願書とか世間に出ちゃダメなやつでは。
 遠い世界の人のような文学者たちも普通の人間なんだなあとしみじみ思った。解説にもあったけど、私も中島敦が子に送った絵はがきの文章が好きだと思った。