文字を食べる

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一條次郎『レプリカたちの夜』

装画:木原未沙紀


動物レプリカ工場に勤める往本がシロクマを目撃したのは、夜中の十二時すぎだった。絶滅したはずの本物か、産業スパイか。「シロクマを殺せ」と工場長に命じられた往本は、混沌と不条理の世界に迷い込む。
https://www.shinchosha.co.jp/book/121651/


 とても説明の難しい話だった。動物レプリカ工場で働く往本がシロクマを目撃したことをきっかけに事件(?)に巻き込まれていく。
 すごく不条理。これどうやって終わるんだ? そんな思いで最後まで読み進めた。

 混沌とした世界。登場人物はアクの強いのが多い。シロクマは一体なにものなのか。(者なのか?物なのか?)スパイなのか。
 作中にシベリア軍が出てきていたけれど、日本は某国に占領でもされていたのだろうか。
 SFだったのか、ミステリーだったのか。読み終わったあともよくわからない。一体私は何を読んだのだろう。わからないのに読めてしまった。不思議だ。
 オリジナルとはなんなのか、自分とはなんなのか。結局オリジナルはどこにいるのか。そもそもいるのか? ラストの往本はレプリカなのか…。いろいろと考えてしまった。
 しかし、私が内容をよく理解していないせいか、感想も意味不明になってしまった。でも仕方ないよ、わからないんだから。

 それはさておき、作中にでてきた「レコードカッパ」、無害だしちょっといいなと思う。
 あと、巻末にあった参考文献一覧にびっくり。あんなにズラリと並ぶのを見ると感動してしまう。『バムとケロのにちようび』もあって、どこに参考にしたんだ? とちょっと考えて、あそこかな? なんて思う。

参考文献

※気になったものを抜粋。

『デキのいい犬、悪い犬』スタンレー・コレン、文春文庫
『悪魔物語・運命の卵』ブルガーコフ岩波文庫
『幻想物語の文法』私市保彦ちくま学芸文庫
わらの犬』ジョン・グレイ、みすず書房
『生物から見た世界』ユクスキュル、岩波文庫
『機械の中の幽霊』アーサー・ケストラーちくま学芸文庫
アメリカ・インディアンの書物より賢い言葉』エリコ・ロウ、扶桑社文庫
『天動説の絵本』安野光雅福音館書店
ホテル・ニューハンプシャージョン・アーヴィング新潮文庫
『ゴーレム』グスタフ・マイリンク白水Uブックス
『レコードカッパ』小澤一雄、ポトス出版
『幻獣の話』池内紀講談社現代新書
『スノードーム』アレックス・シアラー、求龍堂
『第三の警官』フラン・オブライエン白水Uブックス
『坑夫』夏目漱石新潮文庫
『僕らは星のかけら』マーカス・チャウン、ソフトバンク文庫
『シークレット・ライフ』ライアル・ワトソンちくま文庫
『月曜日は土曜日に始まる』A&B・ストルガツキイ、群像社


○単行本