デイヴィッド・ロバーツ/絵
三辺律子/訳
怖い話が聞きたい一心で,森はずれのモンタギューおじさんの屋敷に通うエドガー少年。彼が聞いた怖い話とは? ホラーファンタジー。
理論社HPより
森の外れに住むモンタギューおじさんの屋敷に、怖い話を聞きに訪れるエドガー少年。はじめは作り話だと思って楽しむエドガーだけど、だんだん雲行きが怪しくなってきて…。
児童書だけど思ったより怖かった。救いもない。かわいいとはいえない、あまり子どもらしくないひねくれた登場人物たち。そんな子どもらに起こる悲劇。おじさんの書斎にある不思議な品にはどれも奇妙な物語がついていて…。
ラストの「おじさんの物語」でこれまでの屋敷での奇妙なできごと、森でのできごとなども綺麗に回収。そういうことだったのかーと思いつつ、やっぱり怖いと思うのだった。
挿画が物語の雰囲気にぴったりでとてもよかった。特に「額ぶち」が怖いと思った。
訳者あとがきによると、作者はポーからブラッドベリまでホラーはたくさん読んで親しんできたそう。そんな著者だからこそできた物語なのかも。