日本の各地に伝わる民話の再話集。少数ではあるが、外国のものもあり。収録されている話は目次より以下に記述。話の結びを書き出している場合もあり。(おもしろい、というより独特で物珍しいというか)
収録話
「たにし息子」類話集
■たにし息子(岩手県北上市)
■つぶ息子(秋田県仙北市)…「トンピンパラリ」
■つぶむかし(福島県大沼郡)…「ざっとむかしさかえもうした」
■つぶ息子(新潟県小千谷市)…「いきがさけもうした、なべのしたがらがら」
■でえろん息子(群馬県沼田市)
■たにし息子(岡山県阿哲郡)…「むかしこっぷり、とびのくそ」
■たにし息子(鳥取県日野郡)
■にし貝息子(徳島県海部)
■たにし息子(長崎県諌早市)…「そればっかし」
■馬面の赤ねこ(福井)
■きんぷくりんとかんぷくりん(和歌山)
■三つの金の首(イギリス)
■ビデバオ(ドイツ)
ビデバオ、ビデバオ!
■竜に追われたすて子(静岡)
蔵を開ける系の話を読むと「青ひげ」(だったかな?)を思い出すのですが、これはハッピーエンドな感じでほっとしました。しかし、死んでなお化けて金をほしがる父親とか…。
■かえるがくれた手ぬぐい(静岡)
先日読んだ民話選に載ってた「うばっ皮」とほとんど同じ話。親切はするもんだ。
■かえるとへびよめ(静岡)
■龍宮に行った神主(静岡)
■へっぴりじじい(静岡)
岩波少年文庫の「今昔ものがたり」か「宇治拾遺ものがたり」で似たような話を読んだと思うんだけど、内容書いてないせいで、タイトルからだとわからない。面白い音の屁をだして成功したおじいさんと、そのマネをして大失敗したおじいさんの話。
■おふじとおたま(静岡)
■くまの手のひら(静岡)
恩を忘れてはいけない、という話。雪山で遭難しかけた猟師を自分の手のひらを舐めさせて生きながらえさせたクマ。
■おおかみの恩返し(静岡)
■弥三郎婆さ(静岡)
■そら豆の黒すじ(静岡)
そら豆のすじが黒い理由の話。
■城山小僧(静岡)
■宝手ぬぐい(大阪)
■きつねの丸太棒(奈良)
■ほろほろなみだののどやき山(新潟)…「いきがポーンとさけた」
■天竺にあがったじさまのはなし(新潟)…「いきがポーンとさけた」
最初の方は「ジャックを豆の木」を彷彿とさせるが…。夢オチ(笑)
■さるとかにのもちつき(岩手)…「どんとはれ」
猿の顔が赤い理由の話。
■はちのおかげ(岩手)
■姉のはからい(岩手)
賢いお姉さんとその弟の話。鬼は豆とすり返られていた石ころに気づかなかったのか。
■つぶときつね(岩手)…「どっとはらい」
賢いつぶ。
■ボホボホ(岩手)…「どんとはれ」
さっぱり物を知らない男が物覚えの旅に出た。行く先々で自分の知らないものを尋ねて回るが、<知らない>のレベルが男とそれに答える人の間で違うために、本来聞きたかった答えと返答が食い違う。それ故に息子の危機に手紙を書くも、出来上がった手紙は「なんじゃそれ」といった内容のものに。「ボホボホ」というのは、山伏がほら貝を吹く音で、それを山伏が吹いていると回りの人がその山伏に物を与えているので、男は「ボホボホ」ということが物をもらえることだ、と間違って認識した。
■悪い妻のはなし(ロシア)
■おおかみと犬とねこ(岩手)
■よぞう沼(山形)
■だんだん飲み(宮城)…「どんどはれえ」
てっぽううちがもし撃ってたら、この人の命はもうなかったんじゃ。
■おおかみのまゆ毛(宮城)…「こんでどんどはれえ」
■龍宮童子(新潟)
「トホウ」という名前だけに、失ったとき「途方に暮れる」ってか。
■どのめしこき(新潟)…「いきがポーンとさけた」
■大きなやなぎの木(東京)
■山んばばぁのおくり物(東京)
■千千三本(大阪)
■きじがらす(鳥取)
■井戸ふさぎ(鹿児島県甑島)
■天道さん金のくさり(山梨)
ソバの根元が赤い理由。
■お天道さま、絹綱繭綱(鹿児島県奄美大島)…「にゃ、がっさ」(もう、それだけ。という意味らしい)
■ジャッカルがはじめて人間を見たとき(インドネシア)
■バター焼きされた王さま(パンジャブ)
軽く書かれているけど、絵にすると相当グロい気がする。魔神のため、バター焼きにされるために毎日出かける王様の話。
見づらかったので、それぞれのタイトルの前に■を入れてみたけど、余計に見づらくなっただけかも。タイトル横の「」は締めの一文。