文字を食べる

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夏目漱石『文鳥・夢十夜』

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人に勧められて飼い始めた可憐な文鳥が家人のちょっとした不注意からあっけなく死んでしまうまでを淡々とした筆致で描き、著者の孤独な心持をにじませた名作『文鳥』(後略)
https://www.shinchosha.co.jp/book/101018/


 表題の夢十夜がちゃんと読みたくて手に取った本。読んでやっぱりこの人の作品は文章は綺麗だと思いました。
 なんとなく随筆を思わせるような作品が多いように思ったけど、近代文学には「小品」と呼ばれるジャンルがあるようで。解説によると、短編小説と随筆の中間のようなものらしいです。
 読みたかった『夢十夜』はやはり描写も雰囲気も素敵でしたが、『文鳥』も好みの作品でした。あまり眼中になかったのですが。文鳥の可憐さと、その姿に重ねた女の描写がなんともいえない。


収録作品
 文鳥
 夢十夜
 永日小品
 思い出す事など
 ケーベル先生
 変な音
 手紙

夏目漱石の著作は大体、青空文庫でも読める(webブラウザ用リンクも貼りました)

www.aozora.gr.jp

www.aozora.gr.jp


○読んだのは新潮文庫だけど、他で出版されているのも「文鳥」と「夢十夜」は大体セットなんだなあ。(他に収録されているのは少し違うっぽいので収録作品の要確認)