文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

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訳:浅倉久志
原題:Do Androids Dream of Electric Sheep?

第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では生きた動物を持っているかどうかが地位の象徴になっていた。人工の電気羊しかもっていないリックは、そこで火星から逃亡した〈奴隷〉アンドロイド八人の首にかかった賞金を狙って、決死の狩りをはじめた!
https://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/10229.html


 有名なSF小説。このタイトルがすごく好き。タイトルのパロディをよく見ますね。「ブレードランナー」というタイトルで映画化もされています。

 普段SFはあんまり読まないんですが、名作と言われるのがよくわかりました。最初は世界観把握に時間がかかって、内容がなかなか頭に入らなかったんですが、おもしろい!
 人間とは何なのか? がテーマ。人間とアンドロイドの境界が曖昧、というか。どっちがアンドロイドなんだか、と思う場面も。主人公の苦悩する様子がよく描かれていて、また全体的に荒廃した感じが漂っているせいか、どうも暗い印象があった。そんな明るくない先に何があるのか。と思って読んでましたが、ラストはハッピーエンドで安心しました。主人公にはゆっくり休んでほしい。


○映画