文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

アイザック・アシモフ『黒後家蜘蛛の会 1』

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訳:池央耿
装画:久保田眞由美

黒後家蜘蛛の会(ブラック・ウィドワーズ)〉の会員――弁護士、暗号専門家、作家、化学者、画家、数学者の六人、それに給仕一名は、月一回〈ミラノ・レストラン〉で晩餐会を開いていた。食後の話題には毎回不思議な謎が提出され、会員が素人探偵ぶりを発揮する。ところが最後に真相を言い当てるのは、常に給仕のヘンリーだった!
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488167097


 安楽椅子探偵ものの代表作とも言われているそうですね。しかし、アシモフというとSFっていうイメージだったのですが、まさか推理物も書かれてたとは! でもSF作家でミステリーも書く人は結構いますもんね。どんなもんかと思ったけどおもしろかったです。探偵役のヘンリーが素敵です。冷静沈着、あくまで控えめなところとか。ゲストの立場になったときの彼はちょっと新鮮な感じがしました。
 話はメンバーが謎提起→食事しながらの討論→ヘンリーの推理とパターンは決まってるのですが、飽きることもなく最後まで楽しく読めました。賑やかで個性的な黒後家蜘蛛の会のメンバーが憎めないってのもありますね。各話のあとの作者のあとがきを読むのも楽しかったです。

 

内容
 1.会心の笑い
 2.贋物のPh
 3.実を言えば
 4.行け、小さき書物よ
 5.日曜の朝早く
 6.明白な要素
 7.指し示す指
 8.何国代表?
 9.ブロードウェーの子守唄
 10.ヤンキー・ドゥードゥル都へ行く
 11.不思議な省略
 12.死角

 

○旧版