文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

はやみねかおる『都会のトム&ソーヤ (2) 乱!RUN!ラン!』

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絵:にしけいこ

創也(頭脳明晰)×内人(平平凡凡?)。
謎の天才ゲームクリエイターをさがすふたりの行く手には、多くの危険が待っていた。
知恵と工夫の新・冒険記が、いま、はじまる!
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000181875


 創也と内人の冒険再び。前回の続きで、ついに謎のゲームクリエイター・栗井栄太の正体が明らかになります。話はおおまかにわけると3部の構成になっていて、場所も事件(というべきか)の内容は違えども、伏線によって繋がっていたりします。
 今回もいろんなピンチと直面する2人ですが、創也の頭脳・知識と内人のおばあちゃんから教わったというサバイバルの知識でなんとか乗り越えていきます。2人とも自分の知識をしっかり使いこなしていてすごいです。というか読んでていつも思うのですが内人のおばあちゃんって何者でしょう。いつか明かされるんでしょうか。

 栗井栄太の正体は意外といえば意外だったのかもしれないし、そうでないといえばそうでないのかもしれない。なかなかの曲者ですね。正体を知ったあとに「彼」に向かって創也が宣言した言葉が実に彼らしくて良かったと思いました。確かに冒険が向こうから飛び込んでくる感じではありますしね。
 本編の間の箸休め「わたしを音楽室につれてって」は事件というよりは(まあ全体的にそうなんですけども)中学生の日常が書かれてました。割れた壷を直すところなんかは少し無理があるんじゃないかなあとも思いますけど面白かったです。教室の中で野球とかよく男の子がやってたような気がします。そして関係ない子にボールが当たるんだよなあ…。


○文庫版