文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

森谷明子『花野に眠る 秋葉図書館の四季』

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装画:早川司寿乃

れんげ野原のまんなかにある秋葉図書館は、今日ものんびりのどか。新人司書の文子の仕事ぶりも、板についてきた。けれど、図書館を訪れる人たちには、人知れぬ悩みがあるようで……やっぱり、毎日ふとした謎が湧きおこる。そんななか、図書館の隣地から古い白骨死体が!
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488027438


 『れんげ野原のまんなかで』の続編。
 内容は図書館に訪れる人たちの謎をといていく、という連作の長編。それぞれの章に登場する人たちの小さな謎が伏線となり、1つの謎の真相に行き着いたときには思わず「おお!」となりました。どの謎もそれに関係する人たちの温かさがうかがわれて、じんわりします。登場キャラもいい感じでした。佐由留くんはいい子だなあ。秋葉夫妻も好きだ。

 図書館が舞台とあって、いろんな本が登場するんですが、どの本も気になります。心臓焼きと呼ばれる卵焼きが出てくる本とか。しかし、ふんわりとしたヒントでよく司書さんたちは本が探せるなあ。やっぱり読書量なんですかね。読書量が多くても、その内容覚えておく頭がないと難しそうでもあります。
 ともかく図書館ミステリ、楽しく読めました。やっぱり本にまつわる場所が舞台な話、好きだなあ。

 

◯前作の感想

mogumogu101.hatenablog.com

○文庫版(装画:わみず)