装画:中村佑介
国立署の新米刑事、宝生麗子は世界的に有名な「宝生グループ」のお嬢様。「風祭モータース」の御曹司である風祭警部の下で、数々の事件に奮闘中だ。
大豪邸に帰ると、地味なパンツスーツからドレスに着替えてディナーを楽しむ麗子だが、難解な事件にぶちあたるたびに、その一部始終を相談する相手は"執事兼運転手"の影山。
「お嬢様の目は節穴でございますか?」――暴言すれすれの毒舌で麗子の推理力のなさを指摘しつつも、影山は鮮やかに事件の謎を解き明かしていく。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09231165
表紙に惹かれて読んでみました。小物だとかデザインだとか、好み。
と、表紙のことはこれくらいにしておき。メインキャラの令嬢、執事、金持ち警部とみんな個性的でおもしろかったです。ミステリーとしては、ちょっとすっきりしない部分もありましたが。主に推理をするのが事件現場を知らない執事で、所謂安楽椅子探偵というヤツですね。一応辻褄のあった推理を披露してくれるんですけど、終わりがあくまでも自分の想像ですけど、みたいな感じで終わってしまうので、もやっとするというか。別に犯人が捕まる描写が欲しいってわけじゃないんですけど。
でも、暴言はきまくりの執事はおもしろかった。「節穴ですか」の他にお嬢様に対して結構、いやかなり無礼なこと言っちゃってます、この人。「アホですか」だとか「ズブの素人よりレベルが低い」「チャンチャラおかしい」「―んで?」とか。いっそ清々しいレベル。笑いました。
○ジュニア版