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読書の備忘録ブログです。

木宮条太郎『水族館ガール』

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装画:げみ

市役所勤務のOLから水族館イルカ課に出向!?――市役所に務めて三年、突然水族館「アクアパーク」への出向を命じられた由香。イルカ課に配属になるが、そこには人間とのコミュニケーションは苦手な男・梶とイタズラ好きのバンドウイルカがいた。
https://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-55176-0


 水族館が舞台の、ラブコメ成分ありのお仕事小説。今まで水族館は娯楽施設だという認識だったのですが、本編で度々出てきた水族館はテーマパークなのか博物館なのかという疑問や、自然に近づけるために人工的なことをせざるをえない、という矛盾に対しては考えさせられるものがありました。難しい問題ですね。

 水族館は好きな施設なので、裏側のことが色々わかって興味深く読みました。海獣たちや水族館豆知識も増えました。水族館に行く機会があったら、じっくり見てまわりたいです。
 ただ個人的にラブコメ分はいらなかったなあと思う。好みの問題だとは思うのですが。あとメインキャラも自分はちょっと苦手な感じでした。主人公はずっと役所仕事で水族館の仕事は不慣れなことはわかってるのですが、それにしても色々足りない発言が多いように思われて。周りの職員さんたちはいい感じだったんですけど。
 とはいえ、水族館の仕事に関する部分はおもしろかったです。それにしてもイルカはお茶目でかわいいですね。


○ジュニア版