文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

雨宮諒『花の佳音』

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客に売る花を店長が決めるフラワーショップ<花音>。花と会話ができるその店長は、花の声に耳を傾け、人の悩みを察し、それぞれの幸せのために日々、思案を巡らす――。心の琴線を震わす、切なくも心温まる物語。
https://mwbunko.com/product/201201000808.html


 花の擬人化が見え、おしゃべりができるという、ファンタジーな能力を持つ花屋の店主が主人公の話。温かな話ばかりで優しい気持ちになります。花の精霊の純粋さがまた健気で、可愛くて。物語の要所要所に花の存在がきらりと光ってる感じです。
 楽しく読みましたが、主人公の草介のキャラづけが個性的すぎるのが気になる。決して悪い人ではないんだけど、時代がかった感じとか、ややくどいような…。
 ともかく。花とおしゃべりなんて楽しそうと思うけど、実際話が聞けたら大変そうですね。草介の花屋さんにはちょっと興味があります。買いに行ったらどんな花を見繕ってくれるんだろう、と考えてしまいます。