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宇江佐真理『深川にゃんにゃん横丁』

深川にゃんにゃん横丁 (新潮文庫)

深川にゃんにゃん横丁 (新潮文庫)

お江戸深川にゃんにゃん横丁。長屋が並ぶこの場所は、その名のとおり近所の猫の通り道。白に黒いの、よもぎにまだら。愛らしい猫たちがあくびをしているその横で、雇われ大家の徳兵衛は、今日もかわらず大忙し。悲しい別れや戸惑いの出会い。報われない想いや子を見守る親の眼差し──。どんなことが起ころうと、猫がニャンと鳴けば大丈夫。下町長屋の人情溢れる連作時代小説集。
https://www.shinchosha.co.jp/book/119925/


 単行本の表紙絵の猫がとってもかわいいのですが、書影リンクつけられませんでした。でも文庫本の表紙の猫も愛嬌があってかわいいです。
 表紙もかわいければ、「にゃんにゃん横丁」というタイトルもかわいい。その名のとおり、猫がたくさん住み着いている横丁を舞台とした、にぎやかで温かい人情話。猫要素は思っていたより少なかったけど、好きな感じの話でした。世話焼きというか、困ってる人を見てみぬふりができない徳兵衛とおふよさんが好きです。あと、その2人含む幼馴染3人組の関係がなかなか良かった。50代になっても昔のような付き合いが性別関係なくできるって、なんかいいなあと思う。

 一番最後の話の「そんな仕儀」のラストシーンがすごく印象的。猫たちのお見送りというか、あまり見慣れない異様な光景がちょっと不吉な感じがするというか、一周回って神秘的な感じともいうか。猫たちはかわいいんですけど、死が関連することなだけにちょっと不気味でした。でも、大切にしてた猫・まだらと一緒に逝けて彼女は少しは幸せだったんでしょうか。


内容
 ちゃん
 恩返し
 菩薩
 雀、蛤になる
 香箱を作る
 そんな仕儀