文字を食べる

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恩田陸『ドミノ』

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一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。下剤を盛られた子役の麻里花。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。昼下がりの東京駅、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが倒れてゆく!
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 おもしろかった! 27人と1匹というたくさんの登場人物。一人一人の個性が失われず、生き生きとしている。書き分けって、すごく難しいと思ってたのに。
 最初は何の脈絡もない人達。それぞれが、自分の生活をしていた。それなのにふとしたはずみに、その人々の生活が複雑に絡み合っていく。まさに、タイトルどおり、ドミノのように。全く関係のない人たちが、絡み合って、1本に繋がったとき事件は―。こんな風に繋がるんだ! と読んでる最中は感心したというか、驚きました。基本的に、この物語の主人公たちは自分のことでいっぱいいっぱいなんですよね。でも、それがとある事件の解決に繋がっているという。
 ところで、読んでる最中、ダリオのことずっと犬かと思ってたのですが…。

 

★単行本