装画:トヨクラタケル
彼の名は黒川鈴木。姓名どちらも姓に見えるという点で、まあ珍名の部類に入る。職業は警察官。階級は巡査部長。既婚で子供はない。ふだんはヒマでも、事件が起これば無能な白石と真面目な赤木、二人の部下を連れて現場に急行する。起こる事件は本ワサビ泥棒、カラス騒動……。第三回ミステリーズ!新人賞受賞作から始まる愉快な脱力系ミステリ短編集。肩の力を抜いてお楽しみください。著者あとがき=滝田務雄
(引用元 http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488499013)
おもしろかった! それに登場人物の名前が面白い。どっちも名字な主人公黒川鈴木はじめ、主要キャラには色が入ってるんですね。最後の事件の話のストーカーと被害者の女性の名前が井馬南司(いまなんじ)、戸景美奈(とけいみな)ってのも笑えました。突き放してる感じがして。名前もそうですが、キャラも個性的でした。
どの事件も凝ってる気がするのに、キャラクターがそう感じさせるのかほんとに脱力系でところどころでくすくす笑ってしまいました。黒川の奥さんには不意をつかれた。あんまり注目してなかったんですが、物語の端々で登場しては驚かしてくれるというか。無個性のように見えて、とても個性的でした。彼女の活躍に目が離せない!?
田舎の刑事の趣味とお仕事
ワサビ泥棒の話。黒川刑事の以外な趣味が明らかに。
田舎の刑事の魚と拳銃
妙なところで弾痕が見つかった! 奥さんに笑っちゃいました。ブラックバスの料理…。
田舎の刑事の危機とリベンジ
コンビニ立てこもり事件。奥さん節が。「元気モリモリになりましたか?」どういう励まし(笑)
田舎の刑事の赤と黒
カラスが何億ものルビーを盗んでいった。トーテムポール損壊事件。
田舎の刑事のウサギと猛毒
山でトラックの事故。ただの事故かと思いきや、その被害者には因縁があるようで…。
★単行本