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読書の備忘録ブログです。

トマス・M.ディッシュ『いさましいちびのトースター』

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訳:浅倉久志

 持ち主に置いていかれた電気家具たちが持ち主の家まで向かう冒険劇。

 トースター、掃除機、ラジオ、電気スタンド、電気毛布となかなかのキャラが揃い踏み。それぞれ性格に個性があって楽しかったです。トースターはリーダーとは違うけど、ムードメーカーというか皆を奮い立たせる役割が多く、たしかにいさましかったかも。みんないじらしく、持ち主思いで、そんな彼らを見ていたらもっと家具を大事にしなくちゃという気持ちになりました。
 持ち主には結局捨てられた形になったけど、最後には電気器具たちに新しい持ち主が見つかり(しかも物を大切にする人)、ハッピーエンドなのがよかった! かわいい話ですが、挿絵もかわいくて素敵でした。
(※1987年出版の単行本の感想です)