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誉田哲也『増山超能力師事務所』

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装画:上田バロン

ちょっとおかしな新シリーズ始動!
いまや事業認定された超能力で、所長の増山ほか、能力も見た目も凸凹な5人の所員が、浮気調査や家出人探しなど依頼人の相談を解決!
(引用元 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163822600


 表紙の雰囲気ではギャグっぽい感じ。(単行本)実際、コミカルな面が多々ありました。そんなコミカルな場面もあるから、シリアスな場面が際立つような気もします。
 タイトルからもわかるけれど、超能力を持つ人が事務所で超能力を使って事件を解決する話。超能力の善し悪しや超能力が世間に認められるまでのことが考えられていたり、凝った設定でした。超能力者の協会とか超能力者のための試験とか面白い。

 登場人物の事務所の面々はみんな個性的。各話は登場人物1人1人にスポットがあてられており、それぞれのキャラ視点になってます。最初、明美ちゃんが苦手だったんですが、彼女(もとい彼)視点の話で彼女(彼)の過去や家族についての話を読んで、かなり見方が変わりました。
 ラストで明かされる富山の殉職、増山と文乃のことなど、続編が出そうな感じ。伏線が気になるので、続編が出たらまた読みたいなと思う。しかし、増山さんと文乃さんの事情はわかったけど、2人はそれで幸せなんだろうか。

内容
 Chapter1 初仕事はゴムの味
 Chapter2 忘れがたきは少女の瞳
 Chapter3 愛すべきは男の見栄
 Chapter4 侮れないのは女の勘
 Chapter5 心霊現象は飯の種
 Chapter6 面倒くさいのは同性の嫉妬
 Chapter7 相棒は謎の男

★読んだのは単行本でした。コミカルな雰囲気の表紙。(装画:studio crocodile)