文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

ジェイムズ・ヤッフェ『ママは何でも知っている』

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訳:小尾芙佐
絵:阿部千香子

毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。ディナーの席でいつもママが聞きたがるのは捜査中の殺人事件の話。ママは"簡単な質問"をいくつかするだけで、何週間も警察を悩ませている事件をいともたやすく解決してしまう。(後略)
(引用元 https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000012744/author_YAgyo_YA_4266/page1/disp_pc/


 刑事である息子から事件の話を聞き、いくつかの質問だけで難事件を解決してしまう安楽椅子探偵もの。
 安楽椅子探偵ものは今までも読んだことがありますが、ママの推理の手腕は見事というしかありません! 一見、事件とはあんまり関係なさそうなちょっとした質問から事件を解決に導いてしまうなんて。登場キャラも魅力的で、キャラたちが織りなす会話もテンポがよく、楽しかったです。解説(解説は法月綸太郎)にもあったけど、同じ構成の話でも読者を飽きさせないようなつくりなのもすごい! 話が進むごとにキャラの奥行きが広がってて、親しみがわいてきます。ママの料理の味が気になります。おもしろかった!