文字を食べる

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群ようこ『かもめ食堂』

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ヘルシンキにあるかもめ食堂の店主は日本人女性・サチエ。いつもがらがらなその店に訳ありげな二人の日本人女性がやってきて……。普通だけどおかしい人々が織りなす、幸福な物語。映画原作。
(引用元 https://www.gentosha.co.jp/book/b1196.html


 外国が舞台で、日本人が登場する日本人作家が書いた小説を探していた時に見つけたのが、この『かもめ食堂』でした。
 どこかで聞いたことあるタイトルだなーと思ってたら、映画の原作だそうで。映画のために書いたものみたいですね。

 物語の舞台はサンタクロースやムーミンで知られる、北欧・フィンランド。森や湖もきれいなようで、一度は行ってみたい国です。
 なんでフィンランドを舞台に選んだんだろうなー、と思ってたのですけど、やっぱり作中にもちょっとあったように日本人が知ってるようで知らない国ってところなんだろうなあ。どうでもいいんですが、おもしろ祭りのことがちらっと書かれてたところの嫁運びの方法ってエストニアじゃありませんでしたっけ?笑 他の国の人もあの運び方するんですかね。首に奥さんの足かけて運ぶって、なんか首がどうにかなりそうです。

 それはさておき、この話の登場人物たちは嫌みがなく、ちょうどいい塩梅で互いを補ってる感じで印象が良いですね。トンミ青年も物語によいアクセントを与えてるなーと思う。彼のセリフがカタカナなのは、一生懸命日本語で話しているからなんですよね。最初から最後まで地味に「かもめ食堂」のお客だった彼は、物語が終わっても相変わらずあの定位置にいるんだろうなあ。「かもめ食堂」のお客さんと主人公たちの話、もうちょっと読んでみたかったと思う。シンプルなんだけど、それでいて深い素敵な話でした。


wikipediaに記事があって、ちょっと笑っちゃいました。写真で見るとすごいな。
ja.wikipedia.org

★映画もよかった。こんな生活、憧れる…。

かもめ食堂

かもめ食堂

  • 発売日: 2016/06/29
  • メディア: Prime Video