幻の初期作品が待望の文庫化! 大阪発東京行。友人カップルのドライブに男二人がむりやり便乗。四人それぞれの思いを乗せた旅の行方は? 切なく、歯痒い、心に残るロード・ラブ・ストーリー。
(引用元 https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309407869/)
表題作他、「エブリバディ・ラブズ・サンシャイン」収録。
この作品の登場人物が話す言葉は関西弁。台詞の使い回しとかやり取りがいいなあと思う。
始まり方(冒頭文)にインパクトがあり、そこからぐいぐいと引き込まれていきました。これといったことは起きず、ある日の出来事を綴ってるだけのようにも思うけれど、話はなんかスピーディな感じ。話のラストの雰囲気も好き。主人公にとって悪いことがあったんだけど、明るい未来が待っているようなそんなラストでした。
「次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?」の主人公は、見る人にとってはイラッとくるキャラかもしれない。だけど、それ以上に恵太もルリ子もコロ助も良い人で、なんだか恵まれてるなあと思う。
「エブリバディ・ラブズ・サンシャイン」はいつも眠たい女の子の話。話の間にある「戦うこと。眠らないこと。」という文章が効いていると思いました。どちらもどこかほっこりするような話。
★単行本