文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

歩祐作『半熟卵のエンジン』

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イラスト:ふみふみこ

 青春小説短編集。
 しみじみと青春だなあと思う。静かで落ち着いた余韻の残る短編集。どの話もそれぞれ違った趣きがあって、すごく良かったです。共通してるのは秘密の共有かな。朝の屋上での2人の他者には秘密にしていた日課のような行動、公園の猫の置物を蹴る女子高生とそれを目撃する小学生の男の子。机の落書きで交流する学生2人、姉弟で食べる夜食。不思議な縁、不思議な絆というか。最後の話は姉弟の話ですが。個人的には「笑い猫キック」と「半熟卵のエンジン」が好みでした。

収録話

 うつせみ
 笑い猫キック
 夕陽のすみで待っていた
 鈴どろぼうと金の秋
 半熟卵のエンジン

 この作品の画像リンク貼る際に、検索結果にゆで卵メーカーがいくつか出てきて、ちょっと笑ってしまいました。