文字を食べる

読書の備忘録ブログです。

はやみねかおる『モナミは世界を終わらせる?』

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装画:カスヤナガト

高校生の萌奈美は「おまえ、命を狙われてるんだぜ」と突然現れた男にいわれる。どうやら世界の大事件と、学校で起きることが同調しているらしい。はたして無事に生き延びられるのか……学園ファンタジー。
(引用元 https://www.kadokawa.co.jp/product/321405000110/

 はやみねかおるさんの本を読むのは久しぶり。相変わらずの読みやすさで、さくさく読めました。
 モナミと丸男をはじめとした個性豊かなキャラたちによるファンタジックなミステリー。学園ものは好きなので楽しめました。学園での出来事と世界で起きる事件がシンクロするという設定もおもしろい。…原理はいまいちよくわかりませんでしたが。あとはキャラ同士のやりとりも面白かった。ところどころにあるネタにくすりとしたり。ただ、モナミの激しいドジっ娘っぷりにはちょっと読んでいてげんなりしてしまいました。悪い子ではないんですけど。

 世界の命運を握る少女、そんな少女を守る顔立ちの整った少年、少女の命を狙うイケメンなど色々おいしい設定があったりしますが、全然恋愛っぽい部分がないところが個人的に好き。普通の恋愛ものだったら、別れ際の唇に柔らかいものがあたった、なんてあれば当然次はこの展開でしょ、みたいに思うんだけど、ことごとく裏切られるというか。それがなんか新鮮でした。モナミと丸男じゃあしょうがないんだろうけど。

★単行本の表紙も好き(装画担当は文庫と同じ)

★角川つばさ文庫verもあるようです。きらきらしてます!(絵:KeG)