文字を食べる

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川村裕子『平安女子の楽しい!生活』

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現代の女子と同じように,恋に悩み,おしゃれを楽しみ,将来を真剣に考えていた平安時代の女子たち.その喜怒哀楽を一緒に味わいながら,住まいやファッション,恋愛と結婚,身分や進路など,古典常識を楽しく身につけましょう♪ メールテクや夢の探し方など,いまも役立つ情報が満載.美しい挿絵もいっぱいの,一番わかりやすい古典入門です.
(引用元 https://www.iwanami.co.jp/book/b223810.html

 平安時代の女子は一体どんな暮らしをしていたのか。家の造りから服装、恋愛、仕事など様々な観点から知ることができます。
 やさしい文章で読みやすく、今風の言葉遣いで書かれているので難しい言葉の意味をピンと来やすいかも。ただ今風の言葉すぎて、大人の方には逆に意味がわかりづらかったりするかもしれません。蜻蛉日記の作者である道綱母が「ツンデレ」って書かれてるのを見て、なるほど!と思ったものですが。昔、学校で蜻蛉日記を読んだときはあまり興味持てなかったけど、今回この本の中でいくつか紹介されている文を見て、一度読み返したくなりました。
 それにしても、平安時代の貴族って割と優雅なイメージだったのですが、恋も仕事もなかなかハードですね。現代と事情が違うのはわかってはいたけど。手紙のやりとりを現代のメールのやりとりを通して説明するところなどはなんだか感心してしまう。全然違うけど、似たところもあるんだなあ。日本人が短い文章を書くのが好き、得意というところはなんか妙に納得。
 平安女子、男子の生活が色々と学べて楽しい本でした。紹介されている古典の訳文も今風でなかなか楽しかった。頁の都合もあるんだろうけど、古典の原文も載ってたらもっと良かったのですが…。